寝る前にポリーニを
今日も寝る前にポリーニのピアノを聴く。カール・ベームと合わせたベートーヴェンを聴いた後、ブーレーズの第二ソナタへ。浅田彰はこの演奏を、「最後のピアニストが最後のソナタを弾く」と表現したが、まさしく人跡絶えた、荒涼たる未踏の地だ。しかし、ブーレーズとポリーニは微妙に違う。例えばブーレーズは、指揮者として、いわゆる古典が演奏できない。ポリーニはある意味、古典しか演奏しない。ブーレーズは理性のみであろうとするが、ポリーニでは、理性と情念はコインの表裏の関係にある。そこでは、あまりの完璧さがヒロイズムすら掻き立てる。「悲劇」すら感じられる。
もう少し苦行をと、ベルクの叙情組曲を聴く(ラサールSQ)。これのどこが「叙情」か。ひたすら苦行だ。
- アーティスト: Pollini,Bohm,Vienna Po
- 出版社/メーカー: Deutsche Grammophon
- 発売日: 1995/09/24
- メディア: CD
- この商品を含むブログ (1件) を見る
- アーティスト: ラサール弦楽四重奏団,プライス(マーガレット),シェーンベルク,ヴェーベルン,ベルク
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
- 発売日: 2005/06/29
- メディア: CD
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (2件) を見る