ルーズ・ランゴーの「天球の音楽」

Music of Spheres / The Time of the End (Hybr)

Music of Spheres / The Time of the End (Hybr)

ルーズ・ランゴーの「天球の音楽」その他を聴く。ランゴー Rued Langgaard (1893-1952)という作曲家は、今まで聴いたことがなかった。ウィキペディア参照)に拠ると、デンマークの特異な作曲家らしい。ライナーノートの英語解説には、スクリャービンらと比較してあって、「象徴主義的」だというのだが、どちらかといえばマーラーショスタコーヴィチのような、表現主義的音楽にも聞える。「天球の音楽」は、ちょっと系譜の分らないような、とても独創的な曲にはちがいなく、神秘的で美しい。後期ロマン派の極点のひとつで調性は失われていないが、はっきりとした旋律は少なく、奇抜なオーケストレーションなど、現代音楽風でもある。本CDは、ダウスゴーの音楽作りもよく、名盤といって差しつかえないと思う。