ユダヤ民族の歴史
- 作者: 湯浅赳男
- 出版社/メーカー: 洋泉社
- 発売日: 2008/09/06
- メディア: 新書
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この本の記述は、おおよそナチスのユダヤ人虐殺とイスラエルの建国で終っているといってよいと思う。その後の、イスラエル・パレスチナ問題は扱っていない。ユダヤ人はそこで、これまでの迫害される立場から迫害する立場に替ったわけだが、それに関しては他に膨大な数の書物があるだろう。例えば、著名なものにエドワード・サイードの一連の著作などがあるわけだが、日本人の書いたものとして、四方田犬彦の『見ることの塩』が思い出される。この本の前半は、イスラエルとパレスチナの現在について、これは四方田の美点の出た、優れたルポルタージュになっている。ちなみに、この本について、褒めたものも貶したものも、いずれの文章も読んだことがないのだが、無視するのはもったいない傑作だと思うのだけれども。
- 作者: 四方田犬彦
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 2005/07/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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