ロシア・アバンギャルド展を観る

岐阜県美術館に、「青春のロシア・アヴァンギャルド」展を観に行く。最初の印象では、キュビスムの影響が大だという感じ。やはり、モダニズムの展開の中で、キュビスムの存在はどうしても必要であったのだ。ダヴィード・ブルリューク、イヴァン・クリューン、リュヴォーフィ・ポポーヴァ、アリスタルフ・レントゥーロフなど。
 ピロスマニの動物画は、なかなかいい。やわらかく素朴。
 名高いマレーヴィチは、初めて観た。いま見ても大変に斬新。スプレマティズム(無対象絵画)とはこういうものかと思う。抽象のコンポジションなのであるが、とても幾何学的である。しかし、晩年のつまらない具象画はどうであろう。抽象が行き着くところまで行ってしまったせいか、それとも(政治的に)社会主義リアリズムに屈したのか。
 全体的に、もう少し作品の数が多いとよかったのだが。