ビデオゲーム・ミュージックは八〇年代の郷愁でいっぱい

ここにバック・ミュージックが収録されている十のゲームは、すべて実際にゲームセンターでプレイしたことがあるものばかりで、幸福な八〇年代の郷愁がいっぱいだ。どれも今の進化したゲームから見れば、子供だましのような単純なものなのであろうが、当時は熱中したものだった。特に「ゼビウス」と「ラリーX」の音楽がなつかしい。「ゼビウス」と「ギャラガ」における、(監修者である)細野晴臣による遊びがまた楽しい。しかし、これらの電子音のゲーム音楽だけを聴いていると、ほとんど現代音楽のように聴こえる瞬間があって驚かされる。ちなみに、ライナーノートに中沢新一の解説が載っていて、これはたぶん本に収録されていない。