初めて聴くシマノフスキ

Piano Works / Works for Violin & Piano

Piano Works / Works for Violin & Piano

ポーランドの作曲家であるシマノフスキ(1882-1937)の曲をまとめて聴くのは初めてであるが、これは面白かった。ディスクは二枚組みで、CD1はピアノ曲、CD2はピアノとヴァイオリンのためのデュオ(複数)が収められている。ピアノ曲、中でも12の練習曲が、スクリャービン風にも聴こえて気に入ったが、実際シマノフスキは、ショパンスクリャービンに影響を受けたという。(スクリャービン自体が、ショパンに影響されたことも思い出される。)Métopes Op.29, Masques Op.34も名曲。また、ドビュッシー風に聴こえるところもあるが、こういうからといって、決して誰それのエピゴーネンという訳ではない。後期ロマン派の、熟れた音楽が堪能できる。
 デュオの方も、エキゾチックな感じでよい。「神話」作品三〇は有名な曲らしい。CD1のルディ、CD2のヘルシャーとベロフの演奏もレベルが高い。